[青森県内観光]
 
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あおもり海道の佳景−7

小泊海岸(北津軽中泊町)

〇七ツ滝とラセイタソウ

 国道339号線の龍泊ライン部分は、龍飛崎から小泊までの19.5kmです。
津軽海峡から日本海へと山岳部を挟んで津軽半島を南下するルートは、絶景また絶景の秀逸なドライブコースです。
ここで紹介する七ツ滝は、龍泊ラインの中泊町側起点である「道の駅こどまり ポントマリ」近くに位置します。
日本海沿いに流れる瀑布で高さは21m、7段の岩肌を滝水が流れていることで、その名がついたとされていますが、下から見上げる限りでは、7段あるかどうかは確認できません。
しかし、いずれにしても見応えのある水の景観であることは間違いありません。
3年前の7月下旬、何度目かの再訪で初めて遭遇したのが、ラセイタソウの大群落でした。
岩場の斜面と滝壺のすぐそばの何か所かに分布して群落を成し、独特な形をした緑鮮やかな葉をボリューム感もたっぷりに広げていました。
ラセイタソウは、海岸部に自生する植物で、漢字では「羅背板草」と書きます。
葉が羅紗(らしゃ)に近いラセイタ(raxeta=ポルトガル語)に似ているためにつけられた名前です。
ラセイタは羅紗より薄手で、手触りが粗い織物だそうですが、実際にこのラセイタソウの葉を触ってみると確かにざらっとした感触があります。
筆者はラセイタソウを龍飛崎や種差海岸でも確認していますが、写真のようなこれほどの大群落は、ここ七ツ滝以外では見たことがありません。
しかも、滝との取り合わせがまた絶妙です。
その光景は、まさに“海道の佳景” の何物でもありません。



七ツ滝の滝壺の周りに生育するラセイタソウの大群落


先端が赤みを帯びてひものように伸びているのが雌花の集合


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