■野内川河口(青森市)

〇詩魂くすぐる初冬の早朝風景

　初冬の晴れた日は海辺の風景が冴えます。
11月中旬の早朝、まだ月が浮かぶ青森市東部、野内川河口からの眺めです。
雲一つない晴れ渡った空は真っ青で、陸上部はグラデーションがかかったように朝焼けでオレンジ色に浮かび上がっています。
海はというと、穏やかに寄せる波の向こうに青森市内の街並みが横たわっています。
三角形の青森県観光物産館アスパムとベイブリッジが肉眼でも確認でき、青森湾岸部の建造物群は日の出の陽光に照らされています。
その背後にくっきりと聳えるのは岩木山です。
よく見ると頂上部は冠雪のため白く光っています。
この時季にはハクチョウをはじめとする冬の渡り鳥も数多く飛来します。
ここ野内川河口は、青森市の海岸景観の中で、筆者が最も好きな場所です。
いつの季節も詩情あふれる光景が悠然と広がっています。