[青森県内観光]
 
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遊歩写真旅!あおもり岬めぐり

津軽西海岸─その14

〇花の季節の始まり

 深浦町の海岸線は全長78qにも及びます。
青森県の海岸線の総延長は789.633qと言われていますから、一つの町でそのおよそ1割を占めていることになります。
行合崎は、その深浦町の海岸線のほぼ中間、JR五能線の広戸駅と深浦駅の間に位置しています。
この岬の植生が豊かで271種の植物が確認されていることはすでに触れましたが、その豊かさを具体的に表わすとすれば、この岬に立っている案内板の解説が最適です。
そこには、「数多くの貴重な種類が生育『行合崎野草目録』」とあり、植生環境を「海岸草原地帯」「早春植物地帯」「岩隙(がんげき)植物地帯」「砂礫(されき)植物地帯」「塩湿地(えんしっち)植物地帯」「水湿地植物地帯」「低木植物地帯」「高木植物地帯」「笹原植物地帯」「シダ植物地帯」の10エリアに分類して示しています。
専門的なことは筆者にはあまり分かりませんが、足繁く通っていると、確かにほかの海浜に比べて種数は格段に多く、草や木、シダの果てまで生育する植物が実にバラエティーに富んでいることを実感させられます。
その行合崎では、花の季節が5月の初旬から始まります。
口火を切るのは、段丘の草原にまず顔を出すキジムシロとアズマギクでしょうか。
これを追いかけるようにして海岸部の磯浜では、ハマハタザオが白い花を咲かせます。
崖際に咲くアマドコロも白い筒状の花をつけます。
5月下旬には岬の頸部の海岸草原で、チガヤが銀色の穂を浜風になびかせ、ニガナもそれに混じって黄色い花の群落をつくります。
それから間もなくして花のシーズン本番1年で最も華やかな季節を迎えることになりますが、以下は次号で。


キジムシロ(5月初旬)


アズマギク(5月初旬)


ハマハタザオ(5月初旬)


アマドコロ(5月中旬)


チガヤとニガナの群落(5月下旬)


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