[青森県内観光]
 
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遊歩写真旅!あおもり岬めぐり

津軽西海岸─その27

〇世界自然遺産「白神山地」(上)

 津軽西海岸めぐりの最後を飾るのは、やはり世界自然遺産「白神山地」です。
2回にわたってご案内したいと思います。まずはその名称です。
「白神」の名の由来については、諸説あって定まったものがないというのが現状です。
その諸説の一つは、人々を守る神のような存在であるという説です。
漁に出た人は白い雪をかぶった白神山地を目印にし、海上で迷ったときは「白神大権現を念ずると、白い旗を携えた神が現われて進路をお示しになる」といういわれもあります。
マタギにとっても、白い雪をいただいた白神岳は、灯台のような役割をもっていたらしいということです。
アイヌ語由来ではないかとする研究者もいます。
東北地方の先住民はアイヌであり、東北地方の地名にはアイヌ語に由来するものがたくさん存在します。
アイヌ語では岩のことを「シラー」といい、神のことを「カムイ」といいます。
したがって、アイヌは白神岳には岩があり神様がおられるとみなして「シラー・カムイ」と呼んだのではないか、それをアイヌと一緒に白神岳に登った和人(倭人)が、「白神」という字をあてて呼ぶことにしたのではないかという説です。
北海道渡島半島にも「白神岬」という岬がありますが、この由来も諸説あって未だ定まっていないということです。
いずれにしても筆者としては、実に美しく神々しい名称で、この名前をつけた昔の人たちの感性・表現力に嘆賞せざるを得ません。


深浦町黒崎の白神川河口から望む白神岳(5月初旬)。
まだ雪を抱く山容が美しく神々しい


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