[青森県内観光]
 
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遊歩写真旅!あおもり岬めぐり

下北半島─その12

○広大な草原にさまざまな花が咲き競う

 前回に続いて東通村の尻屋崎(しりやざき)です。
尻屋崎というと、一般的には前回紹介した寒立馬と尻屋崎(しりやさき)灯台が有名です。
しかし、筆者的にはそれにも増して野生の花々に最も魅力を感じています。
小欄では県内あちこちの海辺の植物を紹介していますが、尻屋崎の特徴は、草本植物の種数が多いことと生育面積も広いことにあるように思います。
あの広大な草原で、春の5月から秋の9月まで様々な花々を観察することができるのです。
 雪が消えると真っ先に咲くのがミツバツチグリとアズマギクです。
ハマハタザオがこれに続き、よく目を凝らすとフデリンドウも小さな花を咲かせます。
これを追いかけてウツボグサ、ハマナシ、ハマフウロウ、アサツキなどが競って花をつけます。
圧巻は7月初旬~中旬のニッコウキスゲの群落で、草原のあちこちを山吹色の絨毯を敷いたように彩ります。
この時期は花々の最盛期でもあり、岩場には赤褐色の斑点を持つオレンジ色のスカシユリが大きな花弁を開かせます。
そばでは、キリンソウが鮮やかな黄色の花を咲かせることもあり、その色彩の調和は秀逸です。
紫色のナミキソウ、ノハナショウブもこの時期に見ごろを迎えます。
8月下旬から9月にかけてはオオダイコンソウ、カタバミ、カワラナデシコ、センニンソウ、ツリガネニンジンが次々と花を咲かせます。
筆者がこの尻屋崎で初めて目にした植物があります。
それはミズアオイで、草原の中の沼地にくっきりとした青紫色の花を咲かせていました。
この時期はミソハギの群落も見ることができます。この花の群落を見つけた時、ラッキーなことにそばで寒立馬が草を食んでいて、赤紫の花の向こうに寒立馬の親子をおさめた写真を撮ることできました。


ミツバツチグリ(5月中旬)


アズマギク(5月中旬)


ハマハタザオ(5月中旬)


フデリンドウ(5月中旬)


ウツボグサ(6月中旬)


ウマノアシガタ(6月中旬)


ハマナシ(6月中旬)


ハマフウロ(6月中旬)


アサツキ(7月初旬)


スカシユリとキリンソウ(7月初旬)


ナミキソウ(7月初旬)


ニッコウキスゲ(7月初旬)


ノハナショウブ(7月初旬)


オオダイコンソウ(9月中旬)


カタバミ(9月中旬)


カワラナデシコ(9月初旬)


センニンソウ(9月初旬)


ツリガネニンジン(9月初旬)


ミズアオイ(9月初旬)


ミソハギの群落向こうで草を食む寒立馬の親子(9月初旬)


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