[青森県内観光]
 
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遊歩写真旅!あおもり岬めぐり

下北半島─その18

○願掛岩・がんかけ公園と鳴海要吉文学碑

願掛岩(がんかけいわ)は、佐井村の中心部から海岸線に沿って西南方向へ2.8㎞の地点にあります。
その名の願掛は、まさに神仏に願をかけるという意味そのもので、昔から神の岩山として地元の人々から信仰されてきました。
2つ並んだ巨大な岩塊は海抜100m余り、海から屹立する巨大な岩は迫力十分です。
2つの巨岩は古くから「男岩」と「女岩」と呼ばれ、男女が抱き合う様子から縁結びの岩として親しまれてきました。
 国道338号が通る願掛岩の周辺は、「がんかけ公園」として整備されています。
村特産のヒバ材で建てたログハウスタイプのケビンハウスが5棟あり、1棟につき10人まで宿泊が可能です。
野外には炊事場が完備され、バーベキューも楽しめます。
高台にあるので見晴らしが良く、津軽海峡を一望できます。
 公園に隣接して八幡宮があり、国道338号を挟んだその向かいには鳴海要吉(1883─1959年)の文学碑が建っています。
鳴海は黒石市の出身の明治から昭和にかけて活動した歌人。島崎藤村に強い影響を受けて、自らは歌詞「新緑」を創刊して、口語短歌運動の一翼を担いました。
佐井村には明治40年(1907)の春、佐井小学校に教師として赴任、半年後に東通村へ転任しますが、その短い間に120首の歌を詠んだとされています。
 文学碑は、願掛岩を背にして建っていて、石積みのその形はとてもユニークです。
人の顔のようにも見え、目の部分にあたる向かって右の板石には「あそこにもみちはあるのだ頭垂れひとひとりゆく猿がなく浜」の口語短歌が刻まれ、左にはその歌を「Asoko nimo Miti WA aru no da Kasira tare Hito hitori yuku Saru ga naku Hama」とローマ字で刻み、その下の口にあたる部分には「鳴海要吉文學碑」と刻まれています。



海上から見た願掛岩


高台に建つケビンハウス


鳴海要吉文学碑


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