[青森県内観光]
 
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遊歩写真旅!あおもり岬めぐり

下北半島─その19

○神のわざ鬼の手作り佛宇多……

 下北半島巡りの最後の見せ場は、やはり仏ヶ浦(ほとけがうら)です。
自然がつくりだしたまさに巨岩・奇岩・怪岩の造形美は圧巻の一語につきます。
その景観を明治・大正期の文人大町桂月(おおまちけいげつ/1869─1925年)は「神のわざ鬼の手作り佛宇陀(ほとけうた)人の世ならぬ処なりけり」と詠みました。
仏ヶ浦は古くは仏宇陀(仏宇多)と呼ばれ、「うた」はアイヌ語の「オタ(はま)」が転訛したものだとされています。
 仏ヶ浦は佐井村の福浦と牛滝の間の約3㎞にわたる岩石海岸です。緑色凝灰石からなる崖(がけ)が浸食されて大小さまざまな奇岩・怪岩がつくられました。
特徴あるそれぞれの岩には如来の首(にょらいのくび)、一ツ仏(ひとつぼとけ)、蓮華岩(れんげいわ)、五百羅漢(ごひゃくらかん)といった仏教に関係する名前が多くつけられています。
元来ここは恐山と一体をなすものとして、恐山に参詣した善男善女が巡拝したとされており、実際に今もここには地蔵尊が祀られています。
 仏ヶ浦には国道338号を通って陸上部から行けますが、駐車場から浜までは急で長い階段を昇り降りしなければならないので、年配の方にはあまりおすすめできません。
それよりも夏場(4月~10月)は佐井村の佐井漁港から観光船が運航しており、仏ヶ浦までの約30分の海上遊覧を楽しみながら現地へアプローチできます。
佐井漁港には「津軽海峡文化館アルサス」もあり、館内には佐井村の歴史・文化を紹介するミュウジアムや特産品の展示販売コーナー、食事処などが備わっているので便利です。



国道338号から俯瞰した仏ヶ浦の海岸線


観光船の船着き場からの景観


「如来の首」と名付けられた巨岩


津軽海峡文化館アルサス


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