[青森県内観光]

「恵雲と辻風の珍探訪」

 

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その8

■二十六番 宝巌山法眼寺@(ほうがんざんほうげんじ/黒石市)<1日目>  

○黒石藩の祈願所 堂々のたたずまい 

 今日は黒石市から巡って行こう。
ここは江戸時代、津軽藩から分地した津軽黒石藩の陣屋があった。
「こみせ」という木造の庇(ひさし)が雪国の歩道を守っている、いにしえのアーケード街が残る市街地を横目に、黒石藩の祈願所、法眼寺を目指して県道13号を南下していく。
辻風さんに地図を確認してもらいつつ、黒石大橋の手前を左折すると旧国道沿い右手に木造の門。
「ここかな?」と車速を緩めると「愛宕(あたご)山地蔵院」の文字が見えた……残念、違った。
気を取り直してさらに50メートルほど行くと、萱葺(かやぶき)屋根を乗せた法眼寺の山門が出迎えてくれた。
山門の両側の塀は白と朱の上下ツートンカラーがモダンな印象だ。
手前には「当国三十三所観音第二十六番札所」と刻まれた石柱が立っているから間違いなし。
山門をくぐり抜けると正面にどっしりとした萱葺屋根の本堂がお目見え。広い境内は牡丹(ぼたん)の花壇がぐるりと囲んでいる。
木々の手入れも行き届いていて、散策していて気持ちいい。
5月下旬、住宅街の中とあって、近隣の小学校から運動会の総練習と思われる応援の放送や音楽が青空に響いてきた。
みごとな曲線美の松に「この木肌、竜のうろこのよう」と、辻風さんも思わず声を上げていた。
左側には木々の間から高い鐘楼(しょうろう)堂が頭を見せている。
上に茅葺屋根、下層には緑色の銅版の屋根を乗せた2階建て。
白壁に囲まれ、釣鐘(つりがね)型の窓の中にある梵鐘(ぼんしょう)には棟方志功の「三尊仏」の絵が刻み込まれているそうだが、扉が閉まっていて見る事はできなかった。
さて、観音様を拝みに行かなければ。

                                         (恵雲)


宝巌山 法眼寺(黄檗宗(おうばくしゅう)
本尊 十一面観世音菩薩
御詠歌:後の世を願う心は軽くとも 佛の誓い重きくろいし
〒036-0364 黒石市山形町82
 









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