[青森県内観光]

 

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津軽の一代様めぐり14

■卯年の一代様「茂森の天満宮」(弘前市)「兼平の天満宮」 守り本尊「文殊菩薩(もんじゅぼさつ)」

〇その2 卯年一代様の本家「兼平の天満宮」

ここ“茂森の天満宮”は今も“卯年の一代様”として信仰を集めているが、聞くところによると、卯年の一代様の本家は「兼平(かねひら)の天満宮」という。
ただし、兼平の天満宮には宮司がいないので、兼平に参拝後、茂森の天満宮でご祈祷をするという人が多いというのだ。
 それならばやはり『兼平の天満宮』をこの目で見なくては、と日を改めて兼平へと向かった。
 宮司不在と聞いていたためひなびてすたれてしまった神社という勝手なイメージを抱いていた。
が、あにはからんや、鳥居の前には、前庭が整備され池にはゆうゆうと錦鯉が泳いでいる。
その錦鯉をじっと見つめるように、一対のうさぎの石像が池のふちにちょこんと佇んでいる。
 意外な驚きとともに、今度は鳥居の正面に目を向けてみる。
その横には、歴史が刻まれた大きな石碑が二つ、どちらにも『天満宮』と記されている。
これはなかなかどうして、見応えがある神社なのだ。  
期待を膨らませながら鳥居をくぐると、参道の両脇には梵字が彫られた板碑が置かれている。
なんとこれがすべて600年から700年も前の代物で、弘前市の文化財に指定されている。
正面に見える石段もまたかなりの風格。長い年月風雨にさらされてきたため、まるで雷おこしのように、表面がぼこぼこしている。
もちろん整備された石段とは比べ物にならないほど登りにくいのだが、何か『卯の一代様の本家本元』ということを妙に納得させられる佇まいなのである。











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