[青森県内観光]

 

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津軽の一代様めぐり21

■午年の一代様「白山姫(しらやまひめ)神社」(黒石市) 守り本尊「勢至菩薩(せいしぼさつ)」

〇その3 石段をひたすら登ってたどり着く本殿

 本殿までの石段はうねうねとのびている。
一段一段踏みしめて進むと、道端に苔(こけ)むした石板に彫られた観音様がひょこひょこと顔をのぞかせる。
首のあたりに下がっている赤や白の布袋に小さな花が添えられている。
石像には一番、二番と番号が記されている。そうか、三十三観音信仰なのだ。
これが本殿までの道しるべになっている。
豊かな緑に囲まれ、透明感あるひんやりした空気を吸い込みながら、ひたすら登る。
湧水もあり、飲むと冷たく、少し甘い味がした。
15分ほどでたどり着いた本殿(ほんでん)は、ひっそりと建っていた。
参道の両脇には、狛犬(こまいぬ)一対と、ここにも馬の石像が一対ある。
馬は鈴や錦の布できれいに飾られ、頭に野球帽をちょんと載せられているのがユニークだ。
帽子の下からのぞく、細面の馬が「ヒヒーン」といななくようで、なんともシニカルな表情。
また、本殿の梁(はり)の部分には、びっしりと千社札(せんじゃふだ)が貼られており、中には名刺もあって、参拝者が多いことを物語っている。
 三十三番目の観音様を拝み、本殿を後にする。
上りもきつかったが、下りも滑ると危ない。
おそるおそる降りて行くと、途中、眼下を一望できるスポットがある。
先程入口付近で田植え作業をしていたトラクターが豆粒のように見え、エンジン音がトットットットと小さく風に乗ってくる。
 ようやく出口にたどり着き、深呼吸。風にそよぐ青々とした葉をつけるイチョウの木と、もう背後になった鎮守の森の祭神、伊邪那美(いざなみ)と菊理姫(くくりひめ)にそっと手を合わせた。













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