[青森県内観光]

 

前へ
          次へ

津軽の一代様めぐり29

■戌・亥(いぬ・い)の一代様「弘前八幡宮」(弘前市) 守り本尊「八幡大菩薩(はちまんだいぼさつ)」

〇その2 北の鬼門に備える弘前総鎮守

 弘前八幡宮は元々、大浦城の鎮守として、大浦城下の八幡(旧岩木町)にあったものを、慶長17年に2代藩主津軽信枚(つがるのぶひら)がこの地に移したという。
北の鬼門に備える弘前総鎮守の社である。
 現存の社殿(本殿、唐門)は当時、弘前城築城と併行して造営が進められ、約5年を費やし建てられた。
弘前城より3年遅れの竣工となる。
「天下泰平、藩中安穏、民心和楽」の悲願を込めて造営したものである。
桃山時代の様式を伝える代表的な神社建築として、昭和11年に国宝に指定され、現在は重要文化財にも指定されている。
 御祭神は三座で、本殿中央の神座(しんざ)には「誉田別命(ほんだわけのみこと)」を奉納している。
これが八幡大神であり、第15代応神天皇(おうじんてんのう)である。
本殿東側の神座には「息長足姫命(おさながたらしひめのみこと)、本殿西側の神座には「比売大神(ひめおおがみ)」を奉納している。
 八幡大神こと応神天皇が、皇紀860年12月(戌の月)14日(亥の日)の生まれということから、戌・亥の一代様として信仰されている。
 境内のお堂の中に絵馬があり、そこには胸
をはだけた和服の女性が描かれている。
乳房からは滝のように乳が流れ出ている。
乳の出が悪い女性が、子どもの成育を願って奉納したもののようだ。
そのような図柄の絵馬が何枚も並んでいた。ちなみに「息長足姫命(おさながたらしひめのみこと)」は、安産・育児の神だ。







前へ          次へ
津軽の一代様めぐりTOP

トップページへ