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葉月 祐 7 |
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[ 詩 ] 2017/2/15 『 春の匂い漂う町で〜アメッコ市によせて〜 』
桃色の飴と黄色い飴が ミズキの枝に咲き乱れ 町を美しく彩った 四百年も語り継がれてきた 白髭大神と 少女おこうの姿は 今でも大館の町で 大勢の人々に見守られている 彼らは 今年のアメッコ市に 吹雪ではなく 青空を引き連れてやって来た 枝の花々は空の色を浴びて 虹色となり輝いていた 冬の風はいつの間にか 春めき始めており 訪れた人々の頬を優しく撫でた 温もりは奪わず 頬に飴の虹を添えるようにして 彼らはまた 冬の厳しさが残る山へと 戻っていったのだ 人々の健康を祈りながら |
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