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葉月 祐 4 |
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[ 詩 ] 2016/12/29 『 踵はうたう 』 歩きなれた街角に 履きなれた靴の音が 響き渡る それは反響して 乾いた音となり わたしの鼓膜まで 戻って来る イルミネーションが残された 優しい街は どこか暖かい 真冬の風はシンとして 鼻も胸の奥までも ツンとさせる メロディの無い歌を 両足の踵でうたった いつもよりほんの少しだけ 忙しないテンポで 歩きなれた街角に 響きわたる 踵の歌 わたしは ほんの少しだけ 年末の雰囲気に浮かれている |
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