[青森県内観光]

「恵雲と辻風の珍探訪」

 

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その13

■二十九番 沖館観音堂@(おきだてかんのんどう/平川市・旧平賀町)<1日目>  

 広船地区の東側には津軽平野と岩木山を一望できる志賀坊(しがぼう)森林公園という所があるというけれど、次に向かう沖館とは反対方向なので、こちらはまたの機会にしよう。
広船十文字を西に向かった。川を渡り、2キロほど、ひたすらリンゴ園の真っただ中を走る。
左手に竹館小学校を見ながら進み高速道路の下に出た。
地図上では津軽SAの近くだ。一旦くぐるとこちら側に沖館地区の集落が見える。
狭い道を左に折れて、また高速道路をくぐると山が迫り、生い茂る林の奥に鳥居が見えた。
 鳥居の手前で車から降りると、向かって右側に沼を囲んだ広い庭があった。
まだ枝垂れ桜が咲いていて、赤い鉄パイプの手すりがついた橋のたもとには、ドウダンツツジや赤いモミジ。
沼の中には小さな祠(ほこら)があった。
沼のそばの社務所のような建物には「神道祖霊社(それいしゃ)」の看板が掛かっている。
「こちらで御朱印もらえるのかな」と玄関を開けて入ってみたけれど、置いてある様子も人の気配もない。
鳥居の左側にもう一軒、民家がある。宮司さんのお宅だろうか。
玄関先には「峡里庵」と「津軽二十九番 御朱印所」の表札。
「すみませーん」と声を掛けたが返事がない。戸を開けて、辻風さんがもう一度「すみませーん」と言ったけれど、やはり返事はない。
奥からテレビの音が聞こえてくるのだが。靴箱の上に御朱印とスタンプ台がある。
「勝手に押してもいいのかな?」辻風さんと顔を見合わせ、納経料を置いて御朱印を押させていただいた。
杉林に囲まれた参道には朱塗りの灯籠(とうろう)がずらりと並ぶ。
これには「御神灯」「献灯」「除厄」などと書かれている。
ギィーッギィーッと鳴くのは何の鳥だろうか。階段が続く参道を登っていくと正面に神明宮、左手には「拾壱面観世音」の石碑、赤い鳥居と階段があり、その上に観音堂があった。
曲がり角に立っている石の御神馬は紫の布の前掛けと膝当てをつけ、今にも走り出しそうな躍動感。
前足には“わらじ”が結ばれていた。


                                         (恵雲)

沖館観音堂(沖館神明宮)
本尊 十一面観世音菩薩
御詠歌:霧霞くもりて見ゆる沖館の 祈る心も晴るゝ薄雲
〒036-0141  平川市沖館宮崎266−3










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