[青森県内観光]

「恵雲と辻風の珍探訪」

 

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その41

五番 十腰内巖鬼山観音堂@(とこしないがんきさんかんのんどう/弘前市)<7日目>

○岩木山信仰の元宮にそびえ立つ大杉2本

 再び県道31号線で岩木山のすそ野を縫って行く。
十腰内の集落を抜け、「巖鬼山神社 この先1.2km」の看板のT字路を右折。道なりに進むと、右手に社会福祉法人の障害者施設があった。
ここで「奇跡のりんごかりんとう」を製造しているのだとか。
無農薬自然農法に成功した“奇跡のりんご”の話はさておき、このかりんとうは堅焼きクッキーみたいで、けっこう好きだな。
そして、正面の森に「巖鬼山神社」の石柱と大鳥居が立っていた。
鳥居の左手には「一千二百年記念」の石碑もある。
鳥居をくぐってすぐ右手に手水舎があって、龍の口から流れる水を白いポリタンクに汲んでいる男性がいた。
この神社には目に効く湧き水があるというが、これのことなのだろうか。
高い杉が立ち並ぶ境内には龍神社もあり、沢を流れる水音が深緑に心地よく響く。
栃の木や朴(ほう)の木の白い花が目を引いた。
浅い階段状の参道を進むと、正面の拝殿に向かって左側に、天をつくような2本の杉の御神木が立っていた。
この大杉、樹齢千年以上、高さ41mを超す巨木で、県指定天然記念物になっている。
さらに威圧感を与えるごつごつしたこぶに「なんだか怖い」と辻風さんは首が痛くなるほど見上げていた。
幹囲は10m近くもあるという圧巻だ。
そういえば、“巖鬼山”って“いわきさん”と読めるなあ、と思っていたが、岩木山神社の元宮だそうだ。
説明板によると、由緒は古く平安時代、延暦15年(796)、岩木山北麓に巖鬼山西方寺観音堂が建立されたことに始まり、坂上田村麻呂が大同2年(807)に再建したという。
その後、ここ十腰内に下居宮(おりいのみや・麓宮)を建立し、岩木山山頂を奥宮としたそうだ。
当時、奥宮への登山道口となっていたが、ここからの岩木山登山は困難を極め、寛治5年(1091)、御神託によって、百の沢を越えて岩木山南東麓に社殿を遷座したのが百沢寺、現在の岩木山神社になったということだ。
(恵雲)

十腰内巖鬼山観音堂(巖鬼山神社)
本尊 十一面観世音菩薩
御詠歌:詣るより頼みをかけし十腰内 聞きしにまさる古き宮だち
〒036-1201 弘前市十腰内猿沢78-7













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